2020年7月7日 19:28NHK NEWS
熊本県人吉市下薩摩瀬町の井上三郎さん(81)は、今回の豪雨で球磨川が氾濫し、夫婦で避難しようと自宅を出たところ、濁流に流されて亡くなりました。
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妻の節子さんや長女によりますと、三郎さんは夫婦2人暮らしで今月4日の午前9時ごろ、夫婦で避難しようと家を出たところ、球磨川の氾濫や用水路からあふれた水につかって動けなくなり、近所の住民が投げたロープに節子さんの手を巻きつけて助けたあと、そのまま濁流に流されて亡くなりました。
三郎さんは温厚で優しい人柄で周囲から慕われ、毎日、夫婦そろって人吉市内の公園を散歩をしていたことから、近所の人たちに『おしどり夫婦』と呼ばれることもあったといいます。
妻の節子さんは「出かけるときはいつも一緒で、ずっと夫に頼ってきたので、1人になったらどうなるのだろうと思います。
きょう寺に遺骨を預けてお別れをしましたが、『行かないで』と声をかけました。力尽きて流されていく姿が今も目に焼き付いています」と声を震わせていました。
妹を亡くした女性は…
熊本県芦北町佐敷では、記録的な大雨によって町内を流れる佐敷川の水があふれ、自宅にいた酒井民子さんが(82)犠牲となりました。
酒井さんの実の姉の大瀬妙子さんによりますと、当時、大雨で自宅に水が入り込んできたことから、隣に住む酒井さんを窓から助け出しました。
2人で大瀬さんの平屋建ての自宅1階で助けを一緒に待つことにしましたが、その後、水はどんどん入り込み、胸のあたりまで達して身動きが取れなくなったということです。
4日午前9時ごろ、近所の人がボートでやってきて水に浸かってからおよそ5時間後に2人は救助されましたが、酒井さんの唇は紫色で意識がもうろうとしていました。
酒井さんはその後病院に運ばれましたが、帰らぬ人となりました。
大瀬さんは、「午前3時半くらいからあっというまに水に浸かってしまったので、天井を破って息ができるようにして、流されないようにしました。
一生懸命、2人で手を握って離さないよう頑張りましたが、妹は力尽きてしまいました。今の気持ちは、ことばにできません」と話していました。
酒井さんの人柄について大瀬さんは「私とは性格が正反対で、子どもの時から男の子みたいな、とても活発な性格でした。
いつも言い合ったりする姉妹でしたが仲はよかったです」と話していました。
夫婦が犠牲に
熊本県芦北町女島では記録的な大雨によって土砂崩れが発生し、小崎清一さんと(69)妻の峰子さんが(68)犠牲となりました。
2人は三女と自宅にいたところ、土砂崩れに巻き込まれましたが、三女は倒壊した家屋の中に閉じ込められたところを救出されました。
救出にあたったのは家の近所に住む小崎陽介さんで(25)土砂崩れの瞬間を目撃していました。
小崎さんは「午前5時前くらいにすごい地鳴りがしたので、慌てて外を見たら、土砂が崩れてきました。
そのあとすぐ消防に通報しましたが、道が寸断されて、来ることができず、近くにいる人たちで救出にあたり、家の2階の窓を屋根瓦で割って中に入り、三女を救出できました。
清一さん夫婦が1階にいるということで、階段から下に向かって大声で叫びましたが、応答はありませんでした」と話していました。
清一さんの人柄について、小崎さんは「穏やかで物腰の柔らかい方でした。夫婦で仲よく近所を散歩していて、寡黙でしたがあいさつは欠かさない人でした」と話していました。
また、峰子さんについては「明るくて穏やかで笑顔もすてきでとてもやさしい方でした。
私が栽培したみかんをおすそわけに行くと、いつも丁寧にお礼をいいに来てくれました」と話していました。
目の前で最愛の家族が濁流に流されていくのを見ているのってどんな気持ちだったんだろうか、九死に一生を得た人も多い中で‥‥避難所生活もコロナとかの懸念もあるし、そのうち死傷者の数も明らかになるやろうけど 亡くなった方えご冥福をお祈りいたします
